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税抜経理方式を採用し、かつ、その課税期間の課税売上割合が95%未満である場合における処理

 税抜経理方式を採用し、かつ、その課税期間の課税売上割合が95%未満である場合には、その課税期間の仕入控除税額は、課税仕入れ等に対する消費税額の全額ではなく、課税売上げに対応する部分の金額となります(消法30)。したがって、この場合には、控除対象外消費税額等(仕入税額控除ができない仮払消費税等の額)が生じることになります。
 この控除対象外消費税額等は、法人税法上又は所得税法上、以下に掲げる方法によって処理します(法令139の4139の5法規28所令182の2所規38の2平元.3直法2−1平元.3直所3−8外) 。なお、税込経理方式を採用している場合には、消費税額及び地方消費税額は資産の取得価額又は経費の額に含まれますので、特別な処理は要しません。
 

控除対象外消費税額等が資産に係るものである場合

 資産に係る控除対象外消費税額等は、次のいずれかの方法によって、損金の額又は必要経費に算入します。
(1) その資産の取得価額に算入し、それ以後の事業年度又は年分において償却費などとして、法人税法上は、損金経理を要件として損金の額に算入し、また、所得税法上は、必要経費に算入します。
(2) 次のいずれかに該当する場合には、法人税法上は、損金経理を要件としてその事業年度の損金の額に算入し、また、所得税法上は、全額をその年分の必要経費に算入します。
イ その事業年度又は年分の課税売上割合が80%以上であること。
ロ 棚卸資産に係る控除対象外消費税額等であること。
ハ 20万円未満の控除対象外消費税額等(個々の資産ごとに判定)であること。
(3) 上記に該当しない場合には、「繰延消費税額等」として資産計上し、一定の方法によって損金の額又は必要経費に算入します。
 

控除対象外消費税額等が経費(資産に係るもの以外)である場合

 控除対象外消費税額等が経費(資産に係るもの以外)である場合、次に掲げる方法によって損金の額又は必要経費に算入します。
(1) 法人税
 全額をその事業年度の損金の額に算入します。
 ただし、交際費等に係る控除対象外消費税額等に相当する金額は交際費等の額として、交際費等の損金不算入額を計算します。
(2) 所得税
 全額をその年分の必要経費に算入します。
 

まとめ

 
対象 処理方法
資産に係るもの 資産の取得価額に算入 それ以後の事業年度又は年分において償却費などとして、法人税法上は、損金経理を要件として損金の額に算入し、また、所得税法上は、必要経費に算入
次のいずれかに該当する場合
イ課税売上割合が80%以上である
ロ棚卸資産に係るもの
ハ20万円未満の控除対象外消費税額等(個々の資産ごとに判定)である
法人税法上は、損金経理を要件としてその事業年度の損金の額に算入し、また、所得税法上は、全額をその年分の必要経費に算入
繰延消費税額等として資産計上 法人税法上は、損金経理を要件として6事業年度以上の期間で損金の額に算入し、また、所得税法上は、6年間で必要経費の額に算入
経費に係るもの 法人税法上は、損金の額に算入(交際費等は損金不算入額を計算)し、また、所得税法上は、全額必要経費に算入