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納付税額・還付税額の経理処理

 消費税等の納付税額・還付税額の経理処理は、事業者が@税込経理方式を採用した場合と、A税抜経理方式を採用した場合で異なります(平元.3直所3−8外平元.3直法2−1)。
 

@税込経理方式を採用した場合

 事業者がすべての取引について税込経理方式を選択適用した場合には、課税売上げに対する消費税等の額は収入金額又は収益に含まれ、また、課税仕入れに対する消費税等の額は仕入金額や経費などの額に含まれます。つまり、売上げに係る税額は売上金額、仕入れに係る税額は仕入金額などとなり、消費税分だけ、売上や仕入などが大きくなります。
 このため、納付すべき消費税等の額は、租税公課として必要経費又は損金の額に算入し、還付を受ける消費税等の額は、雑収入などとして総収入金額又は益金の額に算入します。
 この場合の納付すべき消費税等の額及び還付を受ける消費税等の額の計上時期は、原則として次のとおりです。
(1) 申告に係るもの
 その申告書が提出された日の属する年又は事業年度
(2) 更正又は決定に係るもの
 その更正又は決定があった日の属する年又は事業年度
 つまり、納付税額がある場合、当期の消費税が必要経費又は損金の額に算入されるのは、翌年又は翌事業年度となるわけです。ですから原則通りに、この処理を行いますと、必要経費又は損金計上が先送りとなってしまいます。
 ただし、個人事業者が申告期限未到来の納税申告書に記載すべき消費税等の額を未払金又は未収入金に計上した場合には、その計上した年の必要経費又は総収入金額に算入することができます。また、法人が申告期限未到来の納税申告書に記載すべき消費税等の額を損金経理により未払金に計上した場合又は収益の額として未収入金に計上した場合には、その計上した事業年度の損金の額又は益金の額に算入します。
 つまり、事業者が納付消費税を「租税公課・未払消費税」と経理すれば、必要経費又は損金計上は先送りされず、その期の必要経費又は損金となります。また、消費税が還付される場合は、その期に「雑収入・未収消費税」として、計上しなければいけません。
 

A税抜経理方式を採用した場合

 事業者がすべての取引について税抜経理方式を選択適用した場合には、課税売上げに対する消費税等の額は仮受消費税等とし、また、課税仕入れに対する消費税等の額は仮払消費税等とします。この場合、消費税は「仮受・仮払消費税」として通過勘定として処理されるため、法人税の課税所得に影響がありません。つまり、事業者が簡易課税制度の適用を受けない場合等には、その課税期間の仮受消費税等の金額から仮払消費税等の金額(控除対象外消費税等に相当する金額を除きます。)を控除した金額が納付すべき税額又は還付を受ける税額となります。
 なお、簡易課税制度を適用している事業者の仕入控除税額は、その課税期間の課税標準額に対する消費税額にみなし仕入率を掛けて計算した金額とされますので、 簡易課税制度による納付すべき税額と、上記の仮受消費税等の金額から仮払消費税等の金額を控除した金額とに差額が生じるでしょう。 この場合には、個人事業者においては、その課税期間を含む年の事業所得等の金額の計算上、その差額を総収入金額又は必要経費に算入します。また、法人においては、その差額をその課税期間を含む事業年度の益金の額又は損金の額に算入します。つまり、この差額については、「雑損失」又は「雑収入」として、消費税の課税期間と同じ年・事業年度で処理します。
 

まとめ