資産の譲渡等
「資産の譲渡等」とは、事業として対価を得て行われる資産の譲渡、資産の貸付け、及び役務の提供をいいます(
消法2@八)。
資産の譲渡
「資産の譲渡」とは、売買や交換などの契約により、資産の同一性を保持しつつ、その所有権を他人に移転することをいいます(
消基通5-2-1)。
「資産」とは、販売用の商品、事業用設備、建物などの有形資産に限らず、商標権、特許権などの無形資産等、およそ取引の対象となるもののすべてが含まれます(
消基通5-1-3)。さらに、
現物出資、負担付き贈与、代物弁済なども資産の譲渡となります。なお、資産の交換は資産の譲渡に該当します(消基通5-2-1(注))。
相続や時効により財産が移転した場合は、資産の譲渡には当たらないため、課税の対象になりません。また、土地の譲渡は、「非課税」とされています(
消法6@、
別表第一第1号)。
資産の貸付け
「資産の貸付け」とは、賃貸借や消費貸借などの契約により、資産を他の者に貸したり、使用させたりする一切の行為をいいます。また、不動産、無体財産権、その他の資産に地上権、利用権等の権利を設定する行為も資産の貸付けに含まれます(消法2A、
消基通5-4-1)。しかし、いわゆる無償の貸付けなど対価を受け取らないで行うものは課税されません。また、資産を貸し付けたときや利用させるときに、権利金や保証金などの名目で金銭を受け取ることがあります。これらのうち、契約の終了に際して返還する必要のない金銭は、資産の貸付けの対価として課税の対象になります。
なお、土地の貸付け、利子を対価とする金銭の貸付けは、「非課税」とされています(消法6@、別表第一第1号及び第3号)。また、住宅の貸付けは、原則として課税されませんが、保養所などの福利厚生施設を割安な料金で社員に利用させる場合は課税の対象になります(消基通5-4-4)。
役務の提供
「役務の提供」とは、請負契約、運送契約などにより、労務、便益、その他のサービスを提供することをいいます。例えば、請負、宿泊、出演、広告、運送などのほか、税理士、弁護士、作家、スポーツ選手、映画俳優、棋士等によるその専門的な知識や技能に基づく役務の提供もこれに含まれます(
消基通5-5-1)。しかし、金銭の貸付け、信用の保証、保険など消費の性格になじまないサ−ビスの提供のほか、登記、検査、裁判などの公共サ−ビスや一定の医療、教育といったサ−ビスの提供は、国の社会政策上の配慮から非課税となっています。
なお、「給料」は、役務の提供の対価ではあるが、雇用契約に基づく労務の提供は事業に該当しないから、課税の対象になりません(不課税取引)。
みなし譲渡、資産の譲渡等に類する行為
みなし譲渡、
資産の譲渡等に類する行為も、資産の譲渡等とされています。